







第5章:うめさんの決意-最強の助っ人
ついにアプリのリリース日が訪れ、「うめさんの日常」は公開された。アプリは瞬く間に町内会のおじいさんたちを中心に人気を博し、多くのダウンロードが記録された。特に有料コンテンツの雑談は、コアなファンに大好評で、新規ファンもYouTubeを通じて着実に増えていった。

アプリのリリース記念と、近々引っ越ししてしまう五右衛門じいさんの送別会を兼ねた町内会の飲み会が開かれていた。

その席で、五右衛門じいさんは感謝の言葉を述べた。

いやぁ、アプリ完成してほんとによかった。引っ越し先でもうめさんの活躍楽しみにしてるでな


うめさんは嬉しそうに応えた。



ほんとうによろこんでもらえてうれしいわ。昨日も新しい動画『味噌ラーメンが大好き』っていうのをアップしたから見ておいてね



ほんまによかった!わしも投資した甲斐があったっちゅうもんや。五右衛門じいさんいなくなってさびしくなるが、また遊びに来てな!


そして宴は最高に盛り上がり、うめさん得意の「うめさんダンス」が披露された。


そのとき!!うめさんは何かを察知した!


はるか上空から多数のワシ達と、さらに10倍はあろうかという超凶悪な気配をうめさんは察知し店をとびだした。



くっ、こんな時に、、。
とみぞうじいさんがとっさに追いかけてくる。



どうしたんじゃ~。うめしゃん。うめしゃん。



こないで、とみさん!


皆もワシ達の襲来に気づき大騒ぎの中、うめさんはとっさにポケットの梅干しに手を伸ばしたが、ためらってしまった。


彼女はまだ巨大化する姿を町の人々に見せていなかった。ここで変身するのはリスクが高すぎる。しかし、ためらっている暇はなかった。巨大なワシ達は町に影を落とし、町の人々に恐怖を与えていた。
今にもおじいさん達に被害が出そうな状況の中、うめさんは振り返り、とみぞうじいさんにこうつぶやく。



とみさん、明日も動画にいいねしてね♪





うめしゃん・・?
そうつぶやくと、うめさんはポケットから梅干しをパクっと種ごと飲み込んだ。


そして、皆の目の前で、ついにうめさんは巨大な化け物へと変身した。


周りのじいさんたちは騒然としたがとみぞうさんは冷静にこう言い放った。



・・・当然じゃ。VIP会員じゃからの。



しかし、あれが相手だと変身後のうめさんでも荷が重そうじゃのう。
とみぞうじいさんは、うめさんが日々町を守っていたのを知っていたかのような口ぶり。



ガガガガ、ガガガ



ん!!!!まずい!!!うめさんの変身が途中で止まっとる





泣いとるからか、、このままではやられるぞい。



なぁ、五右衛門。そしてピジョーネばあさん。そろそろわしらも行くかのう。
五右衛門じいさんがベンチでたばこをふかしながら、答えた。



拙者もただの引っ越しを控えたじいさんではない。かつては伝説の武士ともいわれてたんじゃ。


と彼は言い、古びたが堂々とした木刀を手に取った。五右衛門じいさんは、若かりし日の戦士のような迫力を見せつけながら、





メガネもはずしちゃうよ?
そして、いつも公園でサンドイッチを食べながらハトと戯れているピジョーネ婆さんがどこかから現れ、語り始めた。



やれやれ、こういうのも最後にしたいのう。
彼女はそう言い、自らの過去を明かした。



若い頃は、みんなと世界を救い、伝説の英雄と言われたもんじゃ


周りの人々は驚きの表情を浮かべたが、ピジョーネ婆さんは凛とした表情で続けた。



この町が危機に瀕している今、ひさびさに力を使おう。
彼女は手にしていたサンドイッチを置き、空に向かって両手を広げると、彼女の身体から輝かしい光が放たれた。
ピジョーネ婆さんの周りに集まっていたハトたちも、まるで彼女を守るように羽ばたいた。


そして、とみぞうじいさんも重大な秘密を明かした。



ひょっひょっひょ。わしもただの富豪ではない。若いころは魔法を使って戦ったものじゃ。ホイッ。
と彼は言い、神秘的な杖を取り出した。


そしてとみぞうの体から幻想的な光が放たれる。



この町を守るために、私の力も貸そう。
うめさん、この力を受け取れ!成長魔法「エネルギッシュ!」


とみぞうじいさんの放った魔法「エネルギッシュ」により、うめさんは無事しっかりとした化け物への変身を完了し、ついにワシ達へと挑む準備が整ったのであった。



ゴゴゴゴォ。トミサン!



とみさん、魔法使いだったのね♪


第6章:究極の決戦















